どうも、サッカー大好きおっさんのじょのれんです。
今回紹介する伝説のサッカー選手はナイジェリアの【ヌワンコ・カヌ】です。
Embed from Getty Images「 ヌワンコ・カヌはどんな選手?」
「ヌワンコ・カヌのエピソード教えて!」
と思っていただいたあなたへお届けします。
ちょいちょいぼくのエピソードも混じっていますが、お付き合いいただければ幸いです。
いきなりですが【ヌワンコ・カヌ】にキャッチフレーズをつけます。
ボヘミアンラプソディー
「俺のリズムを聞け」
なぜこのキャッチフレーズをつけたのか【ヌワンコ・カヌ】のすごいぞポイント3つを軸に語っていきますので、しばしお付き合いください。
いち早く実際のプレー動画を見たい皆様はこちらからどうぞ。
プレーを見た後で良いので、記事を読んでいただければ幸いです。
- プレースタイル「異質なボールタッチ」
- アトランタオリンピック優勝
- 心臓弁膜症からの復活
選手プロフィール
- 名前:ヌワンコ・カヌ
- 国籍:ナイジェリア
- 生年月日:1976年8月1日
- 身長・体重:197cm80kg
- 利き足:右足
- ポジション:FW(フォワード)
- 主な所属チーム:アヤックス、アーセナル、ポーツマス
- 代表歴:87試合(12得点)
- ワールドカップ出場:1998年、2002年
年 | クラブ | 出場 | (得点) |
1992-1993 | イウアニャンウ・ナショナル | 25 | (15) |
1993-1996 | アヤックス | 54 | (25) |
1996-1999 | インテル・ミラノ | 12 | (1) |
1999-2004 | アーセナル | 119 | (30) |
2004-2006 | WBA | 53 | (7) |
2006-2012 | ポーツマス | 141 | (20) |
【ヌワンコ・カヌ】の能力を表すパラメータがこちらです。
- オフェンス:18
- ディフェンス:6
- テクニック:18
- パワー:16
- スピード:13
- スタミナ:13
- 総合力:84
出典: WORLD CLUB Champion Football セガ
出会い
【ヌワンコ・カヌ】との出会いは1994-95シーズンのアヤックス快進撃時代にさかのぼります。
ぼくの中でいまだに最強チームで、【クラレンス・セードルフ】【パトリック・クライファート】とともに最年少の【カヌ】がチャンピオンズリーグで活躍しているのは衝撃的でした。
チャンピオンズリーグ優勝時、この3人は全員18歳です。
2022年現在で言えば、【中井卓大】や【松木玖生】がチャンピオンズリーグの舞台で活躍しているイメージです。
【セードルフ】【クライファート】について興味のある皆様は下記記事をごらんください。
ぼくのプロフィールでも当時のアヤックスについて少し語っています。
更に、アヤックスの歴代ベストイレブンについても語っていますので、興味のある皆さまはご覧ください。
Embed from Getty Imagesすごいぞポイント3つ
プレースタイル「異質なボールタッチ」
【ヌワンコ・カヌ】のプレースタイルは高身長とアンマッチです。
【カヌ】は身長197cmあるので、常識的に考えるとヘディングを得意として空中戦を制する選手に思えます。
しかし、【カヌ】は違います。
違うというより、身長以外の能力が秀でていると言ったほうが良いかもしれません。
それは、「異質なボールタッチ」です。
同い年の【クライファート】も高身長かつ足元の技術があったので、よく比較されますが、決定的に違うのが「ボールタッチ」になります。
足の長さが長いため、相手から離れた位置にボールをおけるので、キープする範囲が広くなります。
そして、【カヌ】はナイジェリア代表でのゴール後に踊りのパフォーマンスをするのですが、あきらかにリズムが違います。
そうです。異質です。
ドリブルするときもパスをするときもシュートするときも、リズムが違うため相手は戸惑います。
その事によって、本来同タイプのプレーヤーは同時起用できないのですが、【クライファート】との同時起用も可能となります。
味方がリズムを合わせるという意味では、同じ時期にアヤックスにはナイジェリア代表の先輩【フィニディ・ジョージ】がいたことも良かったのかもしれません。
免疫があったという意味で。
Embed from Getty Imagesアトランタオリンピック優勝
【ヌワンコ・カヌ】の全盛期は1996年アトランタオリンピックです。
言い換えればナイジェリア代表の全盛期もこのときです。
なにしろ、メンツが強力です。
【サンデー・オリセー】【ティジャニ・ババンギダ】【ジェイジェイ・オコチャ】など多士済々のメンバーが揃っていました。
日本側から見ると、1996年のアトランタオリンピックは「マイアミの奇跡」として語り継がれています。
ブラジルに1対0で奇跡の勝利をおさめた試合です。
しかし、ブラジルに勝って決勝トーナメントに進めなかったのは、【カヌ】を中心としたナイジェリア代表に2対0で負けたことが理由です。
2勝1敗で3チームが並んだが、得失点差によってブラジルとナイジェリア代表が勝ち抜けしました。
さらにさかのぼること1993年のU-17(17歳以下)の世界大会でもナイジェリアに負けています。
【中田英寿】、【松田直樹】は当時の主力で、「リベンジならず」ということになります。
結果的には、この苦い経験が世界の壁を肌で感じることができ、ワールドカップで生きることになるのですが。
話はだいぶそれてしまい申し訳ありません。
【カヌ】が最も輝いた瞬間が準決勝のブラジル戦です。
前半を1対3で折り返し、2点を追いかける展開でした。
78分に1点返し、90分に【カヌ】の得点で追いつき延長戦に突入します。
そして、延長4分にスーパーゴールが生まれます。
ゴール前のボールが味方の背中にあたり、導かれたように【カヌ】の前にこぼれます。
ここでプレースタイルで紹介したスキル「異質なボールタッチ」が発動します。
こぼれたボール右足でダイレクトでシュートすると見せかけて、優しいタッチで左足方向にボールを運びます。
運ぶやいなや左足で軽く触れ(ダブルタッチ)、シュートが打ちやすい位置でさりげなくボールを移動させます。
そして、【カヌ】が左足を振り抜くと【ジーダ】が守るブラジルゴールに突き刺さります。
当時ゴールデンゴール方式が採用されたため、延長戦はどちらかがゴールした瞬間に試合終了です。
すなわち、アフリカ勢初の決勝進出が決まった瞬間でもありました。
ゴール直後【カヌ】は仲間とともに、「異質なダンス」を踊って喜びました。
この勢いのまま、決勝ではアルゼンチンを破り優勝しました。
Embed from Getty Images心臓弁膜症からの復活
【ヌワンコ・カヌ】は1995年チャンピオンズリーグ優勝、1996年オリンピック優勝とキャリアの絶頂期にいました。
そんな矢先に「心臓弁膜症」が見つかります。
選手生命は閉ざされたと誰もが思いましたが、不屈の精神で手術とリハビリを乗り越えて【カヌ】は復活します。
くしくも、アヤックスの先輩【デニス・ベルカンプ】と同じ道をたどります。
「アヤックス→インテル→アーセナル」です。
インテル時代に苦渋をなめたのも同じです。
名将「ベンゲル監督」は病み上がりの【カヌ】を【ベルカンプ】【ティエリ・アンリ】などとうまく融合させます。
90分間フルに戦うことが厳しいため、「スーパーサブ」として、2003-04年シーズンの「アーセナルの無敗優勝」に貢献します。
この偉業は、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、リバプールもいまだになしえていない偉業です。
ちなみにスーパーサブって何ですか?
控え選手(サブ)の中で試合の流れを帰れる優れた能力を持った選手を意味する言葉です。
「ジョーカー」などと言われることもあるよ
【ベルカンプ】【アンリ】に興味のある皆さまは下記記事をご覧ください。
Embed from Getty Imagesまとめ
いかがでしたでしょうか。
【ヌワンコ・カヌ】はアフリカ勢で初めてオリンピックを優勝に導いた選手です。
独特のリズムを刻む姿は、「ボヘミアンラプソディー」の歌を思い出します。
曲調が何度も変わります。
ちなみに歌詞の最初は「Is this the real life?」で始まります。
心臓弁膜症がわかった瞬間【カヌ】はまさに「これは現実なのか」とうなだれたと思います。
しかし「Any way the wind blows、」とつながります。
「どのみち風は吹く」ということは、「うなだれたもしょうがない」「前を向いていこう」という心境になったのかもしれません。
今、アフリカ勢のフォワードは2022年現在リバプール所属のエジプトの【モハメド・サラー】、ゼネガルの【サディオ・マネ】などが猛威を振るっています。
バイエルン・ミュンヘンの【レロイ・サネ】も国籍はドイツですがルーツはセネガルです。
僕としてはアヤックス所属のコートジボワールの【セバスティアン・ハラー】は【カヌ】の領域にたどり着いて欲しいです。
【ヌワンコ・カヌ】の魅力がうまく語れたかはわかりませんが、なつかしさや興味がわいた皆様は、実際のプレーをみていただければ幸いです。
次回予告
次回は【ジャンルイジ・ブッフォン】です。
お楽しみにしてください、またね。
Embed from Getty Imagesここまでお付き合いしてくださった皆様にサッカー本と漫画の紹介をします。
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